市販薬とは

市販薬は医師の処方する薬とは異なり、誰でも簡単に入手できます。英語ではOTC(over the counter)とも称されますが、カウンター越しで手に入れられるどころか、お菓子を購入するかのように、手に取ることができます。

この市販薬をめぐる誤解の一つに、「市販薬は処方薬に比べて副作用が小さい」というものがあります。この誤解を招いたのは、「市販薬の効果は処方薬より弱い」という認識だと思われます。

確かに処方薬と比較して作用の穏やかなものも多いのですが、実は主成分自体は処方薬と変わりません。では何故効きが悪いのかと言えば、その主成分の量を減らしているからに過ぎません。従って、市販薬の副作用も軽んじてよいものではないのです。

その証左として、毎年市販薬の服用が死者を生んでいます。死にまで至らずとも、重い副作用に苦しむ人は大勢います。統計データでも死者数等を確認できますが、実際はもっと多くの方が亡くなっていると思われます。例えば市販薬の服用で突然死しても、発見者や家族が薬の服用に気付かずに死体を処理するようなケースは、十二分にあり得るからです。副作用被害者数も同様です。風邪を引いた後にギラン・バレー症候群に罹患する人がいます。手足に力が入らない病気なのですが、この罹患の直前に市販の風邪薬を服用しているケースが多々見られます。しかし本人は薬が原因だとは考えません。統計データはあくまでもそうしたケースを含まない数値であることを理解してください。

処方薬と市販薬はどちらも危険です。ですが、敢えて比較すれば市販薬の方がより危険だと言えます。処方薬は医師のオーダーメイドであるという担保が付きますし、副作用の説明も一応は受けるからです。