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胃腸薬の怖さ

胃腸薬は医師のように患者個々人の症状を聞き入れてくれるわけもなく、全ての症状に効くよう、多くの成分を含んだ「総合胃腸薬」です。もちろん製薬会社も安全性を疎かにすることなく、それぞれの成分は少量ずつに抑えられています。しかし少量であるということは、どうしても効きが鈍くなりますし、その鈍さを「安全」と誤解した患者が頻繁に使用します。少量ずつとはいえ、自分の症状に関係のない成分を何度も摂取してしまえば、その副作用から逃れられるわけはありません。

確かに胃や腸の不調で気持ち悪くなると、我慢できなくなって胃腸薬を手に取ることはあります。しかしできることなら、面倒を恐れずに医療機関に向かった方が身のためです。自分に余計な成分の入った市販薬で済ませるのは余りにも危険です。どうしても病院に行けないのであれば、薬剤師が常在している薬局を見つけ出して利用しましょう。薬剤師が一番その患者に適合する薬を選んでくれます。

もちろん薬に頼らずに寝ることができるのであれば、それが最大の薬です。服薬しても実際は胃腸に負担をかけるだけなのですから、休養すること以外に根本的な治療はありません。胃腸を休める方法は言うまでもなく、第一に食べないことです。少なくとも不快感覚えている間は食べないようにします。胃の不快感は「食べるな」というシグナルだと覚えて下さい。お座なりの対処として胃薬を飲み続ければ、慢性胃炎を引き起こしていしまいます。それが胃癌のもとであることを十分認識してください。

胃腸薬を飲んだ状態

胃腸薬は確かに便利です。食べ過ぎたり飲みすぎたりしても、胃腸薬を服薬すれば一時的に不快感を覚えなくなり、食事を続けることができます。しかし胃の仕組みを無理にストップさせるわけですから、胃薬の効果で身体に良くないことが生じるのは、十分想像できます。
実際、胃酸はその「酸性」という武器を失い、ただの液体に変容してしまいます。するとその「酸性」で殺すことの出来ていた細菌やウイルスが、胃の中でも生き続けてしまいます。胃酸が酸性を失っている間は、口からそうした微生物が侵入し放題の状態になっているわけです。さらに、胃は食べ物からも攻撃を受けてしまいます。元々胃腸薬を飲まなければならないほど、胃には大量の食べ物が居座っているわけですから、不快感が消えたからと言ってさらに食事を続ければ、胃のキャパシティを遥に超えてしまいます。そのまま胃を圧迫し続ければ、次には胃炎が生じてしまいます。胃炎が生じても対処せずに放置し続ければ胃潰瘍に発展し、延いては胃癌が発生するというのは、子どもでも分かるメカニズムです。

我々が胃に不快感を覚えるのは、何も暴飲暴食による胃酸過多に限りません。その他、根本的に胃が機能しなくなったり、逆に必要以上に機能してしまったり、緊張したり、何らかの理由で胃酸が逆流したりすると、気持ち悪いと感じることになります。その時、病院に行けば専門家である医師が判断し、上記のような患者の症状に合わせて胃腸薬を処方してくれますが、面倒を嫌う我々は市販薬を選んでしまうこともあるでしょう。その薬は個々の患者の症状など知る由もなく、全ての症状に対して機能するよう、様々な成分を配合しています。本当に大丈夫なのでしょうか。

下痢止めとプラシーボ効果

薬の副作用の危険性を考えると、いわゆる「カジュアル飲み」を肯定することなどできませんが、市販薬を持ち歩いて安心するのは結構なことだと考えます。薬のプラシーボ効果は馬鹿に出来るものでもなく、例えば下痢止めなどは持ち歩くと心強い薬だろうと思います。過敏性腸症候群を持病として抱えている人は、下痢と便秘の繰り返しに悩んでいます。原因はストレスとされますが、詳しいメカニズムは解明されていません。彼らが電車に乗って会社に向かう時、車内で腹痛に見舞われることがあります。頻繁に症状が出る人は、各駅停車にしか乗れないこともあるほど大変なのですが、下痢止めがあるだけで安心して乗車することができます。

しかし下痢止めが肯定されるのは、あくまでも「お守り」としての役割や緊急時の使用に限ったものであり、気軽に飲んで良いということを意味しません。例えばノロウイルスに感染した時、下痢止めを使用するのは禁物です。薬は炎症や症状を抑えるために、身体の免疫システムの働きを抑制します。下痢止めを服用すると腸の活動が弱まり、腸で暴れているノロウイルスを体外に排出することができなくなってしまいます。下痢止めも薬である以上、その副作用は好ましくありません。出来る限り使用しない方が良いのは他の薬と同様です。

過敏性腸症候群もまた、身体の異常を知らせるシグナルです。下痢止めに頼るばかりでなく、症状の原因とされるストレスの淵源を感得することが大切です。それが現在の勤め先なのであれば、転職するのも大事な選択肢かもしれません。もちろん勇気を要する選択ですが、ストレスを処理することなく電車に乗り続ければ、いずれそのストレスが影響して大病を患うことは十分あり得ます。

食事と免疫

米国のジャーナリスト、カズンズは、大病を患ったにもかかわらず、コメディや映画を観て笑い続けたことで、その病気を克服しました。ストレスをつくらず、笑うことが免疫システムの活性化につながることが分かります。しかし好き勝手すればそれでよいとも言えないのが食事です。
実は食べ過ぎると、免疫力が低下することが知られているのです。特に癌に罹患した場合、糖質制限が有効である可能性も否定できません。癌の検査法であるPET(陽電子放射断層撮影)をご存知でしょうか。この検査は下準備として、ブドウ糖に似た物質と放射性物質とを混ぜ合わせます。この混合体を薬剤として投与すれば、癌細胞がブドウ糖と間違えてその薬剤を取り込み、癌細胞から放射線が出ます。そこから癌の位置を特定し、撮影するのがPETです。この検査は、「癌細胞は積極的にブドウ糖を取り込む」という性質を利用しています。換言すれば、ブドウ糖は癌細胞にとって必要な栄養なのです。そして、癌細胞にブドウ糖を与えなければ、その活動を抑制できると言えます。癌細胞は正常細胞に比べて活動的であり、その分だけ余計にブドウ糖を必要としています。糖質制限、食事制限によって、癌の活動力が弱まることは十分に考えられます。

食事制限の一種として、ファスティングを選択肢にするのもよいでしょう。ファスティングは断食療法を指し、単なる苦行ではありません。野菜ジュースやその他最低限の栄養、ミネラルは摂取しつつ、食事量を大幅に減らす療法です。健康を気にする人ほど何を食べるべきかに関心を向けますが、断食して胃腸を休めることも非常に大切です。日本では過食が蔓延しており、それも癌細胞を増やしています。免疫力の淵源である腸を休ませましょう。ファスティング(断食療法)によって胃腸を休ませれば、大切な機能が回復したり、デトックスできたりします。精神的にもリラックスできるとされています。しかし人によってはストレスを感じる療法ですから、無理をしないようにしましょう。免疫力を高めるための療法でストレスを感じるのは本末転倒です。

便秘の原因

便秘の原因の筆頭に挙げられるのが、身体の冷えです。ですから便秘に苦しむ人は身体を温めることを考えましょう。幸い日本人は入浴が好きな国民です。バスタブに長時間浸かるのもよいでしょう。入浴は単に身体を温めるだけでなく、精神をリラックスさせ、たまった疲れを解消する働きがあります。便秘を治したい人も、また予防したい人も、全身の発汗を実感するくらい、ゆっくり浸かるのがベストです。もちろんのぼせてはいけませんから、適度なぬるま湯にします。毎日長めの入浴を心掛ければ、便秘になりにくい身体をつくることができます。
加齢も便秘と無縁ではありません。残念ながら中年になると、腸の働き、全身の機能は弱まります。腸の働きとして大切なのは蠕動運動と呼ばれるもので、腸壁は絶えず動いています。この動きで食べ物の残りを肛門まで送り届けるのですが、蠕動運動は年を取ると弱まってしまいます。また中年になると若い頃とは違い、あまり食べられなくなります。食べ物の量が少ないと、当然ながら便も少量になり、腸は怠けてしまいます。結果的に便は腸に長居し、水分が失われ、硬化します。硬い便は排出することが困難な上、若者に比べていきむ力が不足している分、一層便秘に陥りやすいのです。

便秘の原因としては、食事のとり方関わります。特に若い女性は注意が必要でしょう。偏食したり、ダイエットしたりすることが珍しくないからです。また若い女性はファッションとして、身体の一部を露出させることもありますが、これは当然身体を冷やすことになりますから、便秘のもとです。
これらの原因で生じる便秘を解消するために、便秘薬を飲む人がいます。もちろん服薬すれば一時的に楽になるでしょう。しかしその習慣が根付いてしまえば、便秘の起こしやすい身体に変容します。

便秘の原因

薬剤師としてはっきり言えることがあります。便秘は身体に良くありません。ですからなるべく頻繁に排便した方が良いことは間違いありません。ですが、その排便の仕方に問題を抱えている人が目立ちます。

便秘に陥った時、すぐに薬に頼ろうとするのではなく、先ずは便秘になっている理由に思いを馳せるべきです。人の身体は健康を保とうとする生理的機能を有しています。食べれば不要なものを出そうとして、胃腸は働きます。それでも便秘になると言うことは、相応の理由が必ず潜んでいます。人は適度に運動しなければ生理的機能が弱まってしまいます。運動不足ではありませんか。また野菜を始めとする食物繊維が不足しても、排便機能は弱まります。バランスの良い食事をとれていますか。意外に思われるかもしれませんが、便はその60%が水分です。ですから水を適量取ることも排便には大切です。水の摂取量に関しては注意してほしいことがあります。尿がよく出る時は、当然その分大目に水を飲む必要があります。コーヒーのようなカフェイン飲料、お酒は、利尿作用を有しています。コーヒーやお酒を飲むときは、水も同時に口にするのをお勧めします。

便秘の原因は他にも考えられます。身体を冷やしてはいませんか。身体が冷えても生理的機能は弱まります。人によっては冷たい飲料を好むでしょうが、冷蔵庫から取り出してすぐの飲料は、腸の温度を急激に冷やします。皆さんも冷たい外気に曝されて手がかじかんだことがあるでしょう。あれと同様、腸も冷えるとこわばって動かなくなります。腸を休める時は冷たい飲料は禁物だと、頭に入れましょう。もちろん腸だけではなく、身体全体を温めることが排便の活性化に繋がります。